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発酵食品を手作り、田舎暮らしを実践している椿留美子です。
東京から家族で移住、のんびり・・と思いきや、全く忙しい!
全然スローライフじゃないよ〜、と思いながらあたふたしています。
田舎暮らしの知恵と奥深さをお伝えしたいと
東京と田舎を行ったり来たりしながら発酵教室を開催しています。
市販のキムチは発酵食品じゃない?本物のキムチを知って、手作りで安心・おいしく楽しもう
生徒さんとの会話から生まれた素朴な疑問
発酵教室では、キムチを一人ひとり仕込んで持ち帰っていただくスタイルをとっています。
仕込みの後は、私が用意した手作りキムチを試食していただくのですが、
毎回みなさんの反応がとっても素直でうれしいのです。
「手作りのキムチ、美味しい!!」
そんな歓声があがると、とっても嬉しいー!!
自分の好みに合わせて、辛味や甘味を調整できるのも、手作りならではの楽しさですよね。
そして何より、時間が経つごとに味が変化していくのも手作りキムチの魅力のひとつ。
最初はまろやかだった味が、次第に酸味を帯びてきて、
「これはこれでまた美味しい!」
と楽しんでいただけます。
酸味が強くなってきたら、それを活かしたキムチ料理に展開するのもおすすめ。
私の教室では、キムチの唐揚げやキムチ鍋をランチに作って
レシピもお渡ししており、こちらも大好評です。
ところが、ある生徒さんからこんな質問が。
「市販のキムチはそれほど味が変わらないのに、自分で作ったキムチはどんどん酸っぱくなるのはなぜ?」
これはとても良い質問で、教室でも話題になりました。
市販のキムチはなぜ酸っぱくならない?それって発酵してるの?
キムチは本来、発酵食品です。
白菜や大根などの野菜を塩で下漬けし、ヤンニョム(薬味)を加えて
乳酸菌の働きで発酵させていきます。
ところが、市販されているキムチの多くは、実は発酵食品ではないことがあるんです。
スーパーなどで売られているキムチの多くは、
味を安定させるために加熱処理を施していたり、
保存料やpH調整剤が添加されていたりすることがあります。
これによって発酵が止まり、味の変化が起きにくくなっているのです。
つまり、市販キムチの中には
「見た目も味もキムチ風だけど、乳酸菌が生きていない」
——つまり“発酵していないキムチ”が存在しているのです。
発酵キムチのしくみと、乳酸菌の働き
発酵とは、微生物(乳酸菌や酵母など)が食品の中で活動することで、
味や香り、栄養素が変化していく現象です。
キムチの場合、
- 野菜に含まれる乳酸菌
- ニンニクや生姜、唐辛子に含まれる抗菌成分
- 塩分濃度と温度
これらのバランスによって、乳酸菌が増殖し、乳酸を生み出していきます。
これが、あの「爽やかな酸味」となって表れるのです。
自家製キムチが酸っぱくなる理由
手作りのキムチは、発酵が生きているからこそ味が変化します。
特に、仕込み後に常温で保存していると、発酵が急速に進みます。
夏場など気温が高い時期は、2〜3日でしっかり酸味が出てきます。
これがまさに“生きた発酵”の証。
市販のキムチではこの変化が起きない、もしくはわずかしか感じられないのは、
加熱処理や冷蔵流通によって発酵が抑えられているからです。
手作りキムチの3つの魅力
1. 無添加・自然な食材で安心
市販品にはどうしても添加物が使われがちですが、
手作りなら材料も作り方も自分でコントロールできます。
塩や唐辛子、にんにくなども、オーガニックや国産にこだわることができ、安心感が違います。
2. 自分の味を作れる
辛味を強くしたり、甘めに仕上げたり。
自分や家族の好みに合わせて調整できるのも、手作りの特権です。
3. 発酵の変化を楽しめる
仕込んだ翌日と、一週間後とではまるで別物のような味わい。
酸味が出てきたら、キムチ炒飯やチゲ鍋、唐揚げの下味など、いろんな料理に活用できます。
発酵のプロが教える、酸っぱくしすぎないコツ
- 初日は常温で1日〜3日くらい(季節や気温に酔った変わります)、その後は冷蔵庫で保存
- 夏場は特に早く発酵が進むので冷蔵庫でゆっくり発酵でも可
また、日ごとに味見をして「今がベスト!」と思った時に、
小分けにして冷凍保存するのも一つの方法です。
「本物の発酵食品」を見極める目を持とう
発酵食品のふりをしている食品は意外と多いのが現実。
キムチに限らず、味噌や漬物なども
「加熱処理済み」や「酵母が不活性化されたもの」
が多く出回っています。
ラベルを見て、
- 「乳酸菌が生きている」
- 「加熱処理なし」
- 「冷蔵保存」
といった表記があるものを選ぶことが、発酵の恩恵を受ける第一歩です。
手作り発酵食品で、暮らしが豊かになる
発酵は科学でありながら、暮らしに寄り添う知恵でもあります。
手作りキムチを通して、「季節を感じる」「食材を慈しむ」「身体の声を聞く」感覚が育ちます。
初めての方でも大丈夫。
材料はスーパーで揃いますし、切って混ぜるだけの簡単レシピもたくさん。
「難しそう」「めんどくさそう」と思っていた生徒さんたちが、
「家族が喜んでくれました!」
「また作りたいです」
と喜んで報告してくださるので、それがまた嬉しいのです。
まとめ|発酵のある暮らしをキムチから始めよう
- 市販のキムチ=必ずしも発酵食品ではない
- 手作りすれば、無添加で安心、しかも美味しい
- 味の変化やレシピ展開も楽しく、発酵の奥深さを体感できる
あなたも今日から「本物の発酵食品生活」、始めてみませんか?
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