食と健康の関係を見つめ直すことで、
私たちは本来の元気さを取り戻したい。
「体は食べたものでできている」という原点から
発酵食や自然食の知恵、そして心と体が元気になる食べ方を見つけるには?
あなたの暮らしを変える“本当の食べ方”とは?
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発酵食品を手作り、田舎暮らしを実践している椿留美子です。
東京から家族で移住、のんびり・・と思いきや、全く忙しい!
全然スローライフじゃないよ〜、と思いながらあたふたしています。
田舎暮らしの知恵と奥深さをお伝えしたいと
東京と田舎を行ったり来たりしながら発酵教室を開催しています。
私たちの体は「食べたものでできている」──忘れられがちな真実
以前、「食による対処法を考える」というオンラインお話会を開催しました。
新型コロナウィルスの脅威でまだ人々が怯えていた頃です。

2020年の夏頃だったかと思います。
テーマは、新型コロナウィルスの第二波に備えて
“私たちができること”
を考えるというもの。
世界中が不安の中にあった時期、私たちができることは何かと考えたとき、
やはりたどり着くのは「強い身体作り」ということでした。
ワクチンや薬に頼る前に、自分の体そのものを強く、しなやかに保つ。
そこに必要なのは、特別な方法ではなく「食べる」という日々の行動なのです。
私たちの体は、まさに“食べたものでできている!”
これは当たり前すぎて、現代ではつい忘れられてしまいがちな真実です。
なぜ今、食と健康を見直す必要があるのか?

飽食の時代。
コンビニに行けばいつでも食べ物が手に入り、空腹でなくても何かを口にしてしまう。
便利な世の中になった一方で、私たちは
“食べること”
の本当の意味が違う方向に向かってしまっているかもしれません。
「1日3食しっかり食べるのが健康の基本」
と言われてきましたが、実は
それが本当に自分に合っているとは限りません。
お腹が空いていないのに“時間だから食べる”
これを繰り返すうちに体のリズムが乱れ、気づかぬうちに免疫力も落ちていく。
食習慣の乱れは、身体だけでなく心の不調にもつながっていきます。
実際、私自身も忙しさの中で食事をおろそかにしていた時期
疲れやすく、体調をくずしやすくなっていました。
ところが、食べ方を少し変えただけで、充実感を感じようになり
「何を食べるか」より
「どう食べるか」が、
健康の鍵なのだと改めて気づきました。
「食べ方」が人生を変える──食育と発酵の知恵
以前、ある講演で印象的な言葉を聞きました。
「親が子どもに伝えるべき大切なことは“食べ方”を教えること」だと。
その言葉がずっと心に残っています。
勉強よりも、常識よりも、まずは“どう食べるか”。
それが生きる力の基本なのだと。
人間以外の動物は、自然と“食べること”を学び、生きています。

私の大好きな自然育児小児科医の真弓先生も「野生動物に学べ」とおっしゃっていました。
しかし現代の私たちは、その本能的な知恵をどこかに置き忘れてしまいました。
だからこそ、もう一度“食べ方”を見直す必要があると感じています。
発酵食は、そんな食の原点を教えてくれる存在です。
味噌やぬか床、塩麹など、微生物と時間が作り出す発酵の力は、
私たちの身体を正常に戻してくれる役割がある気がしています。
発酵食のある暮らしは、現代社会の忙しない心から
“待つ”
“育てる”
という心のゆとりも育ててくれるのです。
パンづくりから学んだ「食べること」の哲学

私は発酵教室の他に自家製酵母のパン教室をしていますが、
実はパンを教えることが目的ではありません。
パンづくりを通して、
「食べること」「生きること」
を一緒に考えていけたら…と思っています。
発酵食と同様に天然酵母のパンは、発酵のリズムを敏感に察知する、と
いうことが必要になってきます。
気温や湿度、そして自分の気分までもがパンの仕上がりに影響します。
だから、焦ってはいけない。
発酵を“待つ時間”こそが、実はめちゃくちゃ大事な時間なのです。
パンづくりをしていると、人の体や心も発酵のように“ゆっくり変わる”ことを実感します。
食事を意識することで、体も心も穏やかに変化していく。
その体験を通して、私は
「食を伝えること=どう暮らしていくか」
を一緒に考える、ということをやっていきたいと考えています。
今日からできる!“食べ方”って?
こんな食べ方していませんか?
健康や免疫力を高めるために、特別なことをする必要はありません。
大切なのは、「今ある食」を丁寧に味わうこと!
今、「ながら食べ」をしていませんか?
〇〇しながら食べる、ということです。
・テレビを見ながら食べる
・雑誌を読みながら食べる
・作業をしながら食べる
これらは「一人で食べる」時にやりがちです(私もあります苦笑)
私が舞台俳優時代に演出家の方に言われたことですが
味わって食べなさい
きんぴらごぼうを食べる時
「ああ、ごぼうの香りがいいなあ」とか
「歯ごたえが好きだなあ」とか
料理そのものの味を味わって有難くいただく。
そんな時間が大切、ということを度々言われました。
もちろん誰かと楽しくおしゃべりしながら「食べる」食べ方は
素敵な時間です。
楽しく、心がウキウキする「食べ方」を基本にしていきたいですね!
具体的な食べ方、すぐできる提案
今日からできる“食べ方”の実践アイデアをいくつか紹介します ^ ^
- 食べる前に、体の声を聞く。 本当にお腹が空いている? それとも習慣で食べようとしている?
- 旬のものを取り入れる。 自然と体のリズムが整い、エネルギーが湧いてきます。
- よく噛み、味わう。 唾液の働きが消化を助け、満足感も高まります。
- 感謝して食べる。 “いただきます”の一言が、食のエネルギーを変えてくれます。
- 発酵食を取り入れる。 味噌汁、ぬか漬け、塩麹などを少しずつでも日常に。
無理をしては全く意味がありません。
続けられることから始めてみましょう!
まとめ──「食と健康」を見直すことは、人生を見直すこと
「体は食べたものでできている」
──この言葉を意識するだけで、毎日の食事が少し違って見えてきます。
食を意識することで、慣れていないと最初は窮屈に感じるかもしれませんが
続けていくうちに暮らし全体が穏やかになります。(これは私の経験で)
健康は特別なものではなく、日々の「食べ方」の中にあります。
何を食べるか、どう食べるか。
その積み重ねが、未来の自分をつくっていくのです。
過去の自分が今を作っています(!)
焦らず、ゆっくり、発酵のように変わっていけるといいのかな、と思っています。
私も日々学びです!




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