時間が育てる、うまみと香り——山崎蒸溜所で感じたこと

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大阪のビジネス仲間の先生お二人と一緒に、

念願だったサントリー山崎蒸溜所を訪れました。

 

ウイスキーの熟成と、発酵食品。

 

まったく違う世界だと思っていた二つが、実は

とても近いところにあるのだと気づかされた一日でした。

 

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発酵食品を手作り、田舎暮らしを実践している椿留美子です。

東京から家族で移住、のんびり・・と思いきや、全く忙しい!

全然スローライフじゃないよ〜、と思いながらあたふたしています。

田舎暮らしの知恵と奥深さをお伝えしたいと

東京と田舎を行ったり来たりしながら発酵教室を開催しています。

 

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時間が育てる、うまみと香り——山崎蒸溜所で感じたこと

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念願だった蒸溜所へ

 

白州との出会いから、山崎への憧れ

私が暮らす山梨には、サントリー白州蒸溜所があります。

近いこともあって、これまで何度も訪れてきました。

でも山崎には、いつか行ってみたいと思いながら、なかなか機会がありませんでした。

今回、ようやくその念願が叶いました!

 

見学は無料のコース。

有料のコースはとても人気で、予約をしても抽選になってしまうほどなのだそうです。

 

その代わり、一緒に訪れた友人が山崎に何度も足を運んでいて、詳しく案内をしてくれました。

歩きながら説明をしてくれる、思いがけず贅沢な見学になりました。

 

入り口に立った瞬間の、あの空気

 

駅から蒸溜所まで歩く道のりも、印象的でした。

昔ながらの建物や、旅館のような佇まいが残っていて、歩くだけで少し特別な気持ちになる道でした。

 

そして蒸溜所の入り口に立った瞬間、

その佇まいの素晴らしさに、思わず背筋が伸びるような感覚がありました。

 

白州に比べるとこじんまりとした施設なのですが、

それでもとても充実していて、背景に連なる山並みの景観も見事でした。

 

 

100年の歴史が守ってきたもの

 

名水の地に選ばれた理由

山崎蒸溜所は、1923年に着工された、日本で初めての本格ウイスキー蒸溜所です。

当時、寿屋、今のサントリーの鳥井信治郎さんが、招いた技師の竹鶴政孝さんに設計を任せて作られました。

 

山崎という土地は、千利休の時代から名水の湧く場所として知られていて、

竹鶴さんが「スコットランドのローゼスの地に似ている」

と報告したことも、この地が選ばれた理由の一つだったそうです。

 

ひとつのウイスキーが生まれるまで

 

1929年には、国産第一号の本格ウイスキーが、ここから生まれています。

そんな歴史を聞きながら歩いていると、100年という時間の重みを、あらためて感じました。

一杯のウイスキーの向こうに、これだけの歴史と積み重ねがあるのだと思うと、味わい方まで変わってくる気がしました。

 

 

年数がつくる、味わいの違い

ノンエイジ・12年・18年、飲み比べてわかったこと

 

見学の最後には、テイスティングしました!

年数表記のないノンエイジ、12年もの、18年もの。

この3種類を飲み比べる機会があり、正直、驚きました。

 

ノンエイジは、すっきりとしていて、少し尖った印象です。

若い原酒が持つ勢いを感じます。

 

12年ものになると、まろやかさと甘みが出てきて、

それでいてすっきりとした爽やかさも残っています。

 

18年ものは、香りからすでに甘く、味わいもまろやかで、

とろりとした深みがありました。

 

同じ場所で、同じように仕込まれたものが、

時間を重ねるだけでここまで違う表情になるのかと、感動しました。

 

「好み」は人それぞれ

私は、12年ものが好みでした。

甘すぎず、それでいて爽やかさが残っているところが、一番しっくりきたのです。

 

樽の違いによっても、香りや味わいだけでなく、色まで変わってくるのだそうです。

 

同じ年数でも、選ぶ樽によって表情が変わる。

だからこそ、どれが正解ということもなく、それぞれの好みで味わえばいいのだと思いました。

 

 

20種類が、ひとつに集まるということ

 

個性を残したまま、深まっていく

もうひとつ印象に残ったのが、山崎という一本のウイスキーが、実は

20種類ものウイスキーをブレンドして作られているという話です。

 

展示コーナーには、その20種類が実際に並べられていました。

 

ひとつひとつ違う個性を持った原酒たちが、最終的にひとつの味わいへと集まっていく。

そのことに、なんだかとても感動してしまいました。

 

 

発酵も、時間が育てるもの

 

味噌や醤油と、同じ時間の力

ウイスキーは、樽の中で少しずつ呼吸をしながら量を減らしていくのだそうです。

これは「天使の分け前」と呼ばれていて、

蒸留したばかりの無色透明な原酒が、樽の中で年月を重ねることで、

あの琥珀色とまろやかな香味に変わっていきます。

 

これを知って、発酵食ととても似ていると思いました。

味噌も醤油も、時間をかけるほどまろやかさや深みが出てきます。

人の手だけでは作れない、時間という力を借りて育っていくところが、

ウイスキーも発酵食品も同じなのだと感じました。

 

人が集まる場も、同じように育っていく

 

そして、20種類の個性が集まってひとつの味になるという話は、

どこか、人が集まって何かを育てていく場のことも思わせるものでした。

 

一人ひとり違う経験や感覚を持った人たちが、

同じ場所で、同じように時間をかけながら、

それぞれの個性を残したまま、ひとつの豊かな味わいに育っていく。

 

そんな場を、これからも大切に育てていきたいと、あらためて感じています。

 

念願だった山崎蒸溜所を訪れて、

時間が育てるものの豊かさを実感した一日でした。

 

すぐに答えが出なくても、焦らずに、じっくりと時間をかけていく。

その先に、一人では辿り着けない深い味わいがあるのだと思います。

 

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発酵教室では伝統食、保存食を中心に昔ながらの知恵を楽しく作っていくレッスンを行っています。

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「たくあん」

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みんな伝統食で保存食ですね。

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