旬を食べるだけじゃない。昔の人は季節をどう残していた?

田舎暮らし

今は一年中、いろいろな野菜や果物がお店に並んでいます。

子どもたちだけでなく、大人でも

「この野菜は、何の季節だったか」

がわからなくなってきているのではないでしょうか。

 

でも昔は、そういうわけにはいきませんでした。

今日は、

「昔の人が季節の恵みをどうやって次の季節へつないでいたのか」

というお話をご紹介します。

 

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発酵食品を手作り、田舎暮らしを実践している椿留美子です。

東京から家族で移住、のんびり・・と思いきや、全く忙しい!

全然スローライフじゃないよ〜、と思いながらあたふたしています。

田舎暮らしの知恵と奥深さをお伝えしたいと

東京と田舎を行ったり来たりしながら発酵教室を開催しています。

 

毎朝メールより音声配信をしています。

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旬を食べるだけじゃない。昔の人は季節をどう残していた?

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「ばっかり食い」という、季節との付き合い方

 

一日何品目より、その季節にたくさん採れるものを

以前、食養を実践されている方から「ばっかり食い」という考え方を教わりました。

一日に何品目食べるべきという話ではなく、

その季節にたくさん採れるものを、たくさん食べればいい

という考え方です。

 

この夏はトマトが豊作で、レッスンにいらっしゃる生徒さんも

「今年はトマトがすごく採れて困るくらいです」

と話していました。

農家のお母さんは「ピーマンがとれすぎて大変!」と

カゴいっぱいに、自然食店に提供されていました。

 

夏には夏野菜、冬には冬野菜。

1日何品目、というより、季節ごとにたっぷり食べていくことで、

一年を通してたくさんの種類のものを食べられればいい。

 

日本の四季の豊かさというのは、いろいろな食材を自然と食べられる有難い環境ですよね。

そんな日本人に合った、暮らしの知恵だと思っています。

 

季節がわからなくなった今の食卓

 

今はスーパーに行けば、季節を問わずさまざまな野菜が並んでいます。

便利なことですが、その分「これは今の季節のものだ」という感覚は、

少しずつ薄れてきているようにも感じます。

昔は、そうした感覚がなくても、暮らしの中に自然と季節が刻まれていました。

 

 

昔の人にとって「保存」は、当たり前の暮らしだった

 

たくあん漬けの由来——山形に伝わる沢庵和尚の言い伝え

たくさん採れる季節に、干したり、漬けたり、発酵させたりして次の季節へつなぐ。

これは「丁寧な暮らしをしよう」と頑張っていたわけではなく、それが当たり前の暮らしでした。

冷蔵庫のない時代に、目の前の食べ物を無駄にせず、

次の季節まで生き延びさせるための、切実な知恵だったのだと思います。

 

たとえば、たくあん漬け。

大根を十日ほど、曲げても折れないくらいまでしっかり干してから、米ぬかと塩で交互に重ねて漬け込んでいきます。

 

 

山形県には、沢庵和尚が食べきれないほどの大根をいただき、

保存の効く「たくわえ漬け」にしたのが始まりだという言い伝えが残っているそうです。

一本の大根が、干して、漬けて、発酵して、冬の食卓を支える一品に変わっていく。

手間も時間もかかりますが、それだけの価値がある知恵だと感じます。

 

山梨の冬を彩る「干柿」のカーテン

 

干し柿も、歴史はとても古く、平安時代の書物にすでに記録が残っているのだとか。

渋柿の皮をむいて紐に通し、風通しの良い場所で一ヶ月ほど干していきます。

 

山梨では「あんぽ柿」「ころ柿」と呼ばれる干し柿がよく知られていて、

この季節になると、あちこちの家で干し柿のカーテンのような光景が広がります。

訪れた方が「すごい光景ですね」と驚かれることも多く、

渋くて食べられなかった柿が、干すことで甘く日持ちする保存食に変わっていく様子は、

何度見ても見応えがあります。

 

 

生徒さんに教わった、ぬか床の冬の過ごし方

 

塩をまぶして外に置く、お母様の知恵

先日、生徒さんから興味深い話を聞きました。

生徒さんのお母様は、冬になるとぬか床に塩をかけて、外に置いて保存していたそうです。

冬の間は、たくあん漬けや白菜漬け、大根のゆず漬けなど、他の漬物をたくさん食べる。

ぬか床は、夏野菜を漬けることが多い次の季節まで、じっくり休ませておく。

そんな暮らしの知恵だったそうです。

 

季節ごとに主役を入れ替える暮らしの呼吸

これを聞いて、とても納得しました。

一年中同じ漬物を頑張って維持し続けるのではなく、季節によって主役を入れ替えていく。

夏はぬか漬け、冬はたくあんや白菜漬け。

それぞれの季節に合った仕込みを持ち、使わない時期のものは無理をせず休ませる。

暮らし全体が、季節に合わせて呼吸しているような感覚です。

 

今の一般的なお手入れ方法も調べてみました。

冬にぬか床を休ませるときは、和紙を乗せて粗塩を振り、冷暗所で保管するのが今の主流のようです。

時代や地域、気候によってやり方が変わってくるのかもしれません。

「今すぐ使わないものは、無理せず休ませる」

という同じ知恵の形ですね。

 

私自身も、これから仕込んでいきたいこと

 

干し大根・干し柿・白菜漬け、毎年の恒例

秋の終わりから冬にかけて、私自身も保存食を仕込んでいきます。

干し柿は毎年欠かさず作っていますし、大根がたくさん取れた時には、切り干し大根を作っていました。

白菜が出回る頃には白菜漬けも仕込みます。

今の季節に出会うものを、少しずつ手をかけて残していく。

 

 

秋の終わりのうちに冬の分をあらかじめ用意しておくことで、

常に次の季節を考えながら暮らしを組み立てていく感覚を、大切にしています。

 

12月の発酵クラスでは、みんなでたくあんを漬けます

毎年12月の発酵クラスでは、皆さんと一緒にたくあんを漬けています。

一人で仕込むのも楽しいものですが、仲間と一緒に干して、漬けて、発酵していく様子を見守るのも、また違った楽しさがあります。

 

 

昔は、季節をつなぐための保存が当たり前の暮らしでした。

今は一年中何でも買える時代だからこそ、季節ごとに少しだけ仕込んでみることが、逆に楽しみになるのではないかと思います。

干し柿を一つ吊るしてみる、大根を一本干してみる。

そのくらいの小さな一歩からで十分です。

今の季節に出会うものを、少しだけ残してみませんか。

 

以前の記事もご参考にどうぞ!

昔の知恵に学ぶ、冷蔵庫がない時代の保存術|自然と共にある暮らし

 

 

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発酵教室について

発酵教室では伝統食、保存食を中心に昔ながらの知恵を楽しく作っていくレッスンを行っています。

発酵クラスでは3本の柱を作っています。

基本は

「味噌」

「梅干」

「たくあん」

この3つがあれば人は元気に生きられるんです!

みんな伝統食で保存食ですね。

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