布草履が土鍋になった日——計画通りにいかないことが、一番の思い出になる理由

田舎暮らし

大人だって火遊びしたい!

「ウッドガスストーブで土鍋ご飯」

東京では絶対できない体験を山梨の森でやってみたら、

計画通りにいかない日が一番の思い出になりました。

 

**************

発酵食品を手作り、田舎暮らしを実践している椿留美子です。

東京から家族で移住、のんびり・・と思いきや、全く忙しい!

全然スローライフじゃないよ〜、と思いながらあたふたしています。

田舎暮らしの知恵と奥深さをお伝えしたいと

東京と田舎を行ったり来たりしながら発酵教室を開催しています。

 

毎朝メールより音声配信をしています。

このお話を音声で聞きたい方はこちらから

 

布草履が土鍋になった日——計画通りにいかないことが、一番の思い出になる理由

布草履の会が、なくなってしまった

 

毎年1回、「布草履を作る会」をやっていました。

古い布を使って草履を編んでいく、手仕事の会です。

自分で編んだ布草履を実際に使っているという生徒さんも多くて、

教室でもおばあちゃんが編んでくださった布草履を販売すると、毎回大好評でした。

自分でも作ってみたいという声が多く、毎年続けていたワークショップでした。

ところが、布草履を教えてくださっていた先生が引っ越されてしまって。

予定が合わなくなってしまいました。

 

参加を楽しみにしていた方もいたので、申し訳ない気持ちもありながら、

ならば何をしようか、ということで考えたのが

「土鍋でご飯を炊こう」

でした。

 

しかも屋外で。

薪を使って、ウッドガスストーブで火を起こして、土鍋でご飯を炊く。

名前をつけるなら「大人の火遊び」です(笑)。

 

 

ウッドガスストーブって何?大人たちが本気の日遊びを始めた

ウッドガスストーブというのは、缶を工作して作る小さなストーブのことです。

過去に2回、ワークショップとして先生に来ていただいて、

参加者のみなさんにも実際に作ってもらったことがありました。

 

*過去に作成している様子

 

割り箸くらいの小さな薪でも驚くほど火力が出て、ご飯まで炊けてしまう優れものです。

災害時にも使えるし、キャンプにも持っていける。

今回はそれを使ってご飯作りです!

 

昨日は東京からも山梨からも参加してくださって、

みんなで外に出て、まず火起こしから始まりました。

過去のウッドガスストーブワークショップで作った方は、自分のマイストーブを持参してくれました。

 

さあ、火起こしスタート。

これがなかなか、火がつかない(笑)。

「ついた!」と思ったら「あ、消えた」。

「またついた!」「また消えた!」の繰り返しで、

いつの間にかみんな夢中になっていました。

 

煙がもくもくと出てきて、気がついたら体中が煙だらけ。

でも誰もお構いなしで、ワイワイと楽しんでいました。

 

 

この感じ、何かに似ているなと思ったら、発酵のお世話と一緒でした。

最初はうまくいかなくて、でもそのうち夢中になって、

気づいたら手放せなくなっている。

火も、菌も、どこか似ているのかもしれません。

 

 

「炊き上がった!」——外で待つ時間が、ご飯を特別にする

 

土鍋にお米と水を入れて、火にかけて、待ちます。

蓋からじゅわじゅわと音がしてきて、

なんかいい匂いがしてきたねえ、まだかなまだかなと覗き込んで。

最初は勢いのある火で沸騰させて、

その後は炭の置き火に切り替えて、じっくりと炊いていきます。

そして蓋を開けた瞬間、歓声が上がりました。

 

ふっくらと炊き上がったご飯が、そこにありました。

 

外で、薪の火で、みんなで待って炊いたご飯は、

なぜかいつもより美味しいのです。

同じお米のはずなのに。

 

時間をかけて、手をかけて、仲間と一緒に待った分だけ、

味が変わる気がします。

これも、発酵と同じだなと思いながら見ていました。

 

 

シシャモ、卵かけご飯、コーヒー焙煎——火の日はまだまだ続いた

 

炭の置き火になったところで、今度はいろいろ焼きました。

シシャモ、さつま揚げ、ウインナー。

焼けてくる匂いが漂ってきて、「もう食べていい?」と言いながらつまみ食い(笑)。

ご飯が炊き上がるのを待ちながら、すでにみんなお腹がいっぱいになりそうでした。

 

 

炊き立てのご飯は、卵かけご飯にしました。

手作りのお醤油をかけて食べていただきます。

 

これが、もうたまらない美味しさで。

豚汁も作りました。

根菜がたっぷり入って、外の空気の中でいただく豚汁は格別で、

「もうこれ以上食べられない」というくらいお腹いっぱいになりました。

 

そして最後はデザートタイム。

その前に、コーヒー焙煎もしていただきました。

 

 

炭が落ち着いてきたところに、生のコーヒー豆を乗せて、

交代しながらゆっくりゆっくりと炙っていきます。

地道な作業ですが、これがまた楽しくて。

 

焙煎したコーヒーと、発酵スイーツを一緒に。

 

「お腹いっぱいなのに、デザートは別腹だね」という声が上がって、

みんなで笑いながら食べました。

 

 

東京でも、住宅街でも、できないこと

 

参加してくださった方に言っていただいた言葉が、今も心に残っています。

「こんな体験、東京では絶対できない」と。

 

本当にそうで、東京で薪を焚いて外でご飯を炊くのは、まず無理です。

でも山梨だって、住宅街に住んでいたらなかなかできません。

煙が出るし、火を焚ける場所も今はどんどん少なくなっています。

 

ここ、森の中にいるから、できることがあります。

 

それが「ここでしかできないこと」です。

技術を学ぶ場所は、今はオンラインでもどこでも手に入ります。

でも、煙に包まれながら火を囲んで、

みんなで笑いながらご飯が炊き上がるのを待つ体験は、

ここにしかないものです。

 

そういう体験を、これからもどんどん作っていきたいと思っています。

それが、コミュニティというものの本当の意味なのだと思っています。

 

 

計画通りにいかない日が、一番の思い出になる

 

昨日は朝から雨が降っていて、

参加者さんからも「大丈夫ですか、できますか」と心配の連絡をいただいていました。

でも、ちょうどワークショップを始める時間になったら、雨が止んでくれました。

曇り空だったけれど、最後まで持ってくれて、本当に良い一日になりました。

 

布草履の会ができなくなって、正直なところ残念な気持ちもありました。

でも、急遽「大人の火遊び」に変わったことで、

それ以上に楽しい時間になりました。

 

計画通りにいかないことは、暮らしの中でも発酵の中でもよくあります。

でも、その時その場でできることをみんなで全力で楽しむと、

「こっちの方がよかった」となることが、けっこうあるのです。

 

予定が変わったことを残念に思っていたけれど、

あの火起こしの苦労も、煙だらけになったことも、

歓声が上がった瞬間も、全部ひっくるめて最高の一日でした。

 

そういう体験を一緒にできる場所でありたいと、改めて思っています。

 

 

——

ぱん蔵のメルマガでは、発酵食や天然酵母パン、暮らしの中の手仕事について毎日お届けしています。

登録は無料です。よかったら読んでみてください。

📩 メルマガ登録はこちら

 

 

\もっと発酵を楽しみたいあなたへ/

発酵情報や発酵講座の最新情報は、メルマガで配信中です♪

👉 📩 メルマガ登録はこちら

ぱん蔵の気ままなメルマガをお送りしています。

田舎暮らし自然食、パン作りのコツ、レッスンのことなど

その時感じたことを毎朝音声配信しています。

興味のある方は登録してみてくださいね!

 

発酵教室について

発酵教室では伝統食、保存食を中心に昔ながらの知恵を楽しく作っていくレッスンを行っています。

発酵クラスでは3本の柱を作っています。

基本は

「味噌」

「梅干」

「たくあん」

この3つがあれば人は元気に生きられるんです!

みんな伝統食で保存食ですね。

田舎暮らし

コメント